企業型DCの導入が、企業にもたらす効果とは?

企業型確定拠出年金には、加入者の節税効果だけではなく、導入した企業にもさまざまなプラスのイメージや効果が期待できます。今回は確定拠出年金を導入することで予想される企業側のメリットやその効果について考えていきたいと思います。
企業型確定拠出年金の加入状況は?
まず、企業型確定拠出年金への加入状況を確認します。
厚生労働省の確定拠出年金の各種データによると、企業型年金規約の承認を受けた事業所の数は以下の通りです。
確定拠出年金法の一部を改正する法律が制定された2016年。
個人型確定拠出年金(iDeCo)に公務員が加入できるようになったのが2017年1月。確定拠出年金がより注目されるようになったのがこの年でした。国として大きく注目されたことも後押しになり、2017年以降の増加率も高くなっています。
これまでの企業年金はあらかじめ給付額が決まっている確定給付企業年金(DB)「確定給付」が主流でした。しかし、近年では運用成績により将来受け取る金額が変動する確定拠出年金(DC)「確定拠出」を採用する事業所が増えDCが主流になり、DBと比較した場合、DCの割合が年々増加しているのが現状です。

企業型の加入事業所が増えるにつれて、加入者数も増加しています。

ここまで見てきたように、企業型確定拠出年金(企業型DC)を採用する事業所は年々増加しています。これだけ注目が集まる企業型DCですが、事業所にもたらす影響としてどのようなものがあるのでしょうか。
企業型DCが企業にもたらす効果
・社会保険料削減の可能性がある
企業型DCで従業員が掛金を拠出することで、給与額が下がり社会保険料が軽減されます。掛金によって社会保険料の等級が事業主負担分も適正化できる可能性があります。
・積立不足が発生しない、退職給付債務が発生しない
掛金を拠出した時点で企業の負担金は確定するため先の予測が立てやすく、積立不足が起こることもありません。(確定給付年金の場合はあらかじめ給付額が決まっているため、運用成果が給付額に満たない場合は追加拠出が必要。)
拠出時点で退職給付となり、まとまった金額の退職金を支払うために退職給付債務を負うこともありません。
・経営者や役員も加入できる
経営者1名から加入できます。節税効果は最低でも15%(所得税の最低税率5%、住民税一律10%)で、節税を図りながらリタイア後の資産形成を非課税で運用が(運用益非課税)できます。
確定拠出年金法でDCの資産については担保や差押えに及ばない点もおさえておくと良いでしょう。
・福利厚生としてさまざまな効果が期待できる
企業が従業員のために毎月一定の掛金を拠出することで、仕事へのモチベーションアップにつながったり、例えば役職や年次により企業からの拠出金額をアップする仕組みを採用することで離職率を下げる効果が期待できます。
また、国の制度である企業型確定拠出年⾦を導入していることを、中途採用の雇用条件のアピールポイントにすることも可能です。
福利厚生としての魅力が高い企業型DC
従業員にとって福利厚生の充実は企業に対しての満足度につながります。福利厚生によってプライベートが充実することで働く意欲となり、高いパフォーマンスを発揮することができるのです。企業への愛着にもつながり、守られている安心感と居心地の良さからも「この会社で長く働きたい」と言う気持ちになります。
福利厚生の充実として企業型確定拠出年⾦を導入する場合、金融教育や、投資教育が企業の努力義務としてありますが、金融リテラシーが身につくだけではなく経済への興味、関心を持つきっかけとなるでしょう。日本のインフレ率も2%とインフレの波が押し寄せる中、資産運用の位置づけは高いと考えられ、そのきっかけを企業型確定拠出年金で作ることができるのです。
人生100年時代、従業員が安心して長く働けるような、リタイア後も豊かでしあわせな人生を送るための一助として、確定拠出年金を活用してみてはいかがでしょうか?
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