制度拡充、2024年からNISAが大きく変わる
2024年からのNISA制度(少額投資非課税制度)が大きく変わることが12月16日に決定しました。使いやすい制度になったと言う声が多く聞こえ、貯蓄から投資への流れが進むような制度改正となりました。今回はNISA制度の振り返りから、改正後の内容について見ていきたいと思います。
NISA制度とは?
現在の一般NISAは2014年から、その後2016年にジュニアNISA(2023年で制度廃止が決定)、2018年にはつみたてNISAがスタートしました。
株式や投資信託の運用などで得た利益や配当金に対し、通常は約20%の税金がかかります。
一方、NISA(非課税)口座の中で購入した金融商品(株や投資信託)から得た利益は税金がかからず、そのまま丸ごと受け取ることができる制度です。
NISA制度の新旧比較
では、これまでのNISA(つみたてNISA,一般NISA)と2024年以降の新NISA制度を見ていきましょう。
制度が恒久化、非課税期間が無期限になったことや1年間の投資上限額が2倍以上になったこと、生涯の非課税枠が大幅に増枠となったことなど、さまざまな点でメリットを感じる改正内容でした。
以下の図は、現行NISAと新NISAを比較したものです。
これまで、つみたてNISAと一般NISAの併用はできませんでしたが、2024年からは一本化され、併用ができることになります。1年間の投資上限額はありますが、生涯投資枠の1800万円をすべて積立で使うのも良いですし、まとまった資金で上場株式や投資信託のスポット購入をすることも可能です。
ただし、2023年までにつみたてNISAや一般NISAで購入した投資信託や株式の非課税期間が終了する時、2024年以降の新NISAにロールオーバーすることはできません。その場合は、その時点で資産を売却するか、特定・一般口座で継続保有することになります。
利用できる年齢など細かい制度内容は未定の部分もあるため、最新の情報は金融庁のホームページで確認しましょう。(新しいNISA制度の説明は2022.12.19現在準備中となっています)
まとめ
2024年から大幅に制度が拡充するNISAですが、一人ひとりのライフプランにあわせて幅広い使い方ができるようになりそうですね。毎年の上限いっぱいに投資をする必要はなく、ライフプランに合わせて無理のない範囲で運用をしていきましょう。
投資にはリスクがあるため、元本は必ず変動します。リスクを小さくする基本は「長期・積立・分散」です。無理なく、コツコツ積立を継続することを一つの柱としましょう。
また、非課税期間が無期限になったことで一部確定拠出年金と同様のメリットを備えることになります。確定拠出年金は、拠出した金額に対し所得控除を受けることができます。確定拠出年金は勤続年数や加入年数、拠出金額によって受取時に課税される場合もあり、制度それぞれの特徴を理解して目的ごとに制度を使い分けるのも良いでしょう。
将来をどのように過ごしたいかを考え、ゴールに向けたマネープランを立てることをおすすめします。
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