企業型DC加入者が個人型DCを併用するまで

企業型と個人型確定拠出年金の併用って?

前回、2022年に施行される5つの法改正のうち4つの内容を確認しました。受給開始時期や加入年齢の拡大、脱退一時金要件の見直しなど、確定拠出年金に加入している方やこれから加入する方にとって前向きな法改正でした。

最後の項目として、2022年10月1日に施行される企業型DC加入者の個人型DC(iDeCo)の加入要件緩和について見ていきましょう。

法改正の内容を確認

2022年10月の法改正では、企業型DCの加入者は規約の定めや事業主掛金の上限の引き下げがなくても、個人型DCに原則加入できるようになります。

現行の法律では、企業型DCの「規約」に個人型DC併用を認める内容がある場合のみ個人型DCとの併用で加入が可能でした。しかし、このような企業型DCとの併用ができる規約を設けている企業はごく僅かのため、個人型DCと併用ができる加入者の方はほとんどいないのが現状です。

今回の法改正では、これまで企業型DCは導入されているものの規約に個人型DC併用可能の記載がなくマッチング拠出ができなかった加入者の方については、企業型DCと個人型DCの両方に加入することが可能となります。
自分自身で拠出をすることで掛金全額所得控除のメリットを直接受けることができるようになり、大きな節税効果が期待できます。

企業型と個人型の併用で気を付けたいこと

企業型DCと個人型DCで大きく違う点として、企業型は運営にかかる手数料を企業が負担してくれていますが、個人型は運営管理手数料を加入者自身が負担するため年間コストとして最低2千円ほど(加入する金融機関によって異なる)の自己負担が必要になると言う点です。

また、企業型DCと個人型DC2つの口座を有することになるため、それぞれの口座で運用商品を選択し管理する必要があります。
企業型DCの運用商品の中に魅力的な商品がない場合は、個人型で投資したい商品の取り扱いがある金融機関を選び、投資対象の選択の幅を広げるのも良いと思います。

企業型DC加入者の個人型DC加入要件

企業型DCの事業主掛金と個人型DCの掛金については、平成30年1月から任意に決めた月にまとめて年単位で拠出することも可能です。
今回の要件緩和は、事業主掛金と個人型DCの掛金について、各月の拠出限度額の範囲内での各月拠出に限ります

企業型DCでマッチング拠出を選択している場合や、事業主掛金が各月の拠出限度額の範囲内での各月拠出となっていない場合は、企業型DCの加入者は個人型DCに加入することができません

ですので企業型DCのマッチング拠出もしくは、個人型DC(iDeCo)のどちらかひとつを選択することになります。

マッチング拠出制度は企業が加入者のために掛金を負担してくれる一方、個人の拠出額は企業の掛金を超えてはいけないと言うルールがあり、企業の掛金が極端に少ない場合は個人型DCを併用したほうが良い方もいます。
勤続年数が長くなるに連れ企業側の拠出額が増えていく場合は、企業型のマッチング拠出を選択した方がメリットが高くなる可能性もあります。

併用を考えるときは、メリットやデメリットを考えたうえで選択することをお勧めします。

▼企業型DCと個人型DCを併用した場合の拠出限度額

▼個人型との併用は可能か、以下のマップで確認することが出来ます。

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付録 確定拠出年金の法改正まとめ ― 押さえておきたい2022年度法改正 3つのポイント
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