1人から始められる中小企業の企業年金制度の作り方
企業型確定拠出年金は1人からでも始められる制度です。中退共などをすでに実施している企業でも開始することができる制度です。
確定拠出年金と中退共の違い
中退共=中小企業退職金共済制度は、企業がお金を出して中退共に退職金を納付し従業員が退職時に、中退共から支払われる制度です。企業からの納付が前提となっており従業員が退職時に必ず受け取れる内容となっています。
一方、企業型確定拠出年金の「退職金積立」は、その額を企業ごとにカスタマイズすることもできます。企業拠出を制度として作れる一方、従業員からの掛け金という枠も作れます。
その為、自分で積み立てる年金としての意識が従業員に根付きやすい制度となっています。それまでは企業依存だった「老後資金」「退職金」といったもの「必ずらえるもの」という意識から「自分で作る老後資金」という
自助の意識へと改革していける力があるのが、企業型確定拠出年金=DCです。
制度が変われば仕事に対する意識も変わる
それまでは会社依存型だった従業員の意識を自助に傾けることで、経済のことや社会に目を向けるという意識が生まれてきます。
また、DCは「継続投資教育」といって、「運用」や「資産」「家計管理」「社会保障」といった多くの知識を学ぶ機会ができます。
従業員が自分たちのお金にまつわる知識を身につけて、こんな時にはこの社会保障が使える、税金をいかにして少なくするのか?という意識を持つことが投資教育により安心感としてプラスになります。
弊社で導入いただいた法人様には、投資教育に関わるメールマガジンや動画を無料配信しており、そのような内容から、「従業員が自分たちで、老後を考え始めた、仕事の意識が高まった」という声を多くいただきます。
運用主体が「株式の投資信託」になる面白さ
中退共の制度は中退共がお金を預かり、その多くを国債で運用しています。
▼参考
リンク:資産残高及び利回り状況(中退共)_令和元年度 (taisyokukin.go.jp)
中退共の場合にはあまり目に触れない場所でお金を運用しているため、貯金のような立ち位置ですが、DCにおいては「投資信託」に預けることもできます。商品と掛金の配分割合を1人1人が考えることが前提になって来ます。その退職金の責任は従業員が自分の責任として管理できるようになります。
また、投資信託は多くの国、地域と企業に投資をしながら、その投資の運用はプロが行うため、長期投資、積立投資との相性がとても良いです。
DC制度は最大70歳までの運用が可能(2021年現在)なため、投資信託の運用期間のメリットを最大限に利用することができます。またその期間の利益は非課税となります。
定期預金商品もありますが、DCの良いところは企業や中退共にお任せでお金を運用するのでなく、従業員自らが投資信託などで運用をして老後資金をつくるという「自助」を実現できる「国の制度」となっています。
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