企業型確定拠出年金の受け取り方とポイント

企業型確定拠出年金は制度ごとに若干の違いや、採用する金融機関のプランごとに差はあるものの、受取時の内容については共通することが多いです。今日はそんな企業型確定拠出年金の受け取り方について確認していきましょう。
1.受取り方法はどんなパターンがあるのか?
まず大きく分けて
① 一時金
② 年金
の2つがあります。
①の一時金とはその名の通り、一度に全額を受け取る方法。受け取る時は「退職所得控除」という「控除」が利用できます。

退職所得控除とは?
上の図のように勤続年数から計算するものになります。企業型 確定拠出年金 を利用するときは、「拠出年数」=「勤続年数(=A)」と認識してください。
また、企業の退職金を同時に受け取る場合は 勤続年数が長ければ、勤続年数での計算で上記の表で計算した「退職所得控除」を一時受取の退職金と確定拠出年金の合算額から引くことになります。
受取時に確定拠出年金と、退職金の受給年齢が異なる時は、その都度同じように計算する必要があります。計算は複雑になりますので、専門家にご相談ください。
年金形式での受け取り方は?
②の年金方式で受け取る場合には「 公的年金等控除 」の対象になります。厚生年金の額が多い方は公的年金控除の額をオーバーすることがあり、受取時の額に関してはしっかりと考えていただきたいです。
この時、健康保険料なども関わってくるため、安易に「年金形式」の受け取りはおススメできません。
また、資産が残り続ける限り毎月の手数料や、受取時1回1回にかかる手数料も発生しますので、何か特別な事情が無い限りは「一時金」受け取りをおススメしています。
年金受取の選択時は、あらかじめ決まった期間や回数の中から選択して年金の受け取りをすることになります。
企業の採用したプランによっては「一時金」「年金」の併用もできるかもしれませんので、もし気になる方は調べてみるのもいいかもしれません。
2.60歳で受け取らなくてもいい制度
多くの方は60歳まで引き出せない制度というのを理解されて加入されている確定拠出年金ですが、実は必ずしも60歳で受け取らなくてはいけないわけではないのです。
正式には
「60歳以降なら70歳まで受け取る時期は自由に選択できます」
ということになります。60歳からは「拠出」はできませんが「運用」はできますよ。という「運用指図者」になることもできます。
60歳時点で大きな額になっていることが予想される「確定拠出年金」をすぐに使わないのなら、数年そのまま運用するという選択肢もできます。
ただし、受取時の方法や、会社の退職金の時期によっては税金額に違いが出ることもあるので、受け取り時近くなったら詳しいFPさん(ファイナンシャルプランナー)に相談するといいでしょう。
3.60歳で受け取れない人もいるので、要注意!
先程書きましたが60歳以降なら70歳まで受け取る期間を延長できる制度ではあります。ただし60歳で受け取ることができる人には条件があるのです。それが
「拠出年数が10年以上あること」
という条件になります。どういうことかというと、
積み立てした年数が10年以上なければ、60歳で受け取れないということです。
企業によって65歳までの拠出ができる場合もありますが、できない場合は受け取り時期が以下のようにスライドします。

4.受給開始年齢は企業でカスタマイズ可能
企業型確定拠出年金のメリットとして、受給開始年齢を65歳まで引き上げできるというメリットがあります。「個人型確定拠出年金(iDeCo)」は60歳まで(2020年4月)の拠出ができる制度ですが、
企業型確定拠出年金は65歳まで拠出できるという内容に規約を作成できます。
高齢化社会に伴い、働き手を確保する上でもこのような福利厚生が長く使えるのは働き手にとってもメリットになります。
企業型確定拠出年金を始める年齢が50代の方にも、拠出年数を長くできるメリットになります。
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