選択制確定拠出年金の留意点について解説!

法人なら1名からでも大丈夫!有効な退職金制度をご存じですか?

以前、企業型確定拠出年金にはいくつか種類がありますとお伝えしましたが、その中でも昨今お問い合わせが増えているのが”選択制確定拠出年金”です。

すごく魅力的な制度ですが残念ながら万能ではありません。過去のご紹介記事の中でも触れていますが、本日は留意点について詳しくお話ししていきたいと思います。

選択制DC留意点その1『社会保険・労働保険の減額』

ご存知の通り選択制DCを利用した場合、社会保険料の負担額が減少する効果が期待できます。

しかし、現役時代に納めるべき”社会保険料額が減る”ということは、”将来受け取ることができる厚生年金額が減る”ことを意味します。具体的にはどういったものに影響があるのでしょうか?

例えばまず挙げられるのが将来受け取る老齢厚生年金額の減少です。会社員の皆さんが将来受け取る厚生年金は、現役時代に納める保険料に比例する”報酬比例部分”があります。

つまり、納める社会保険料が下がれば、その分将来受け取る”年金額も下がる”ということです。

その他には病気や怪我で働けなくなったときに支給される健康保険の”傷病手当”、業務上・通勤時が原因となって怪我や病気で働けなくなった時に受け取れる労災保険の”休業補償”にも影響があります。

またコロナによる影響で話題になりました雇用保険の”失業給付”。こちらにも影響は出てきます。

選択制DC留意点その2『役員加入時の役員報酬との関係』

選択制DCの加入対象者に役員を含めることも可能です。(対象外とすることもできます)

しかし、選択制DCの選択掛金は”役員報酬の減額”と見做される可能性があります。報酬を減額して導入を検討する場合、株主総会を開催し議事録に記載されることをお勧めいたします。

選択制DC留意点その3『選択制DC掛金は所得控除ではありません』

よく似ているので間違いやすいのですが、企業型DCのオプションである”マッチング拠出の掛金”は”全額所得控除”の対象となり、年末調整または確定申告の対象となります。

一方、選択制DCの掛金の場合、選択掛金は給与として支給する前にDC掛金として拠出します。よって、初めから税金の計算対象外となるので、年末調整・確定申告の対象ではありません。

どちらも税金の軽減効果は得られるのですが、給与として”支給された後に拠出する”か、”支給される前に拠出する”かが異なります。

結局、選択制DCは利用した方がお得なの?

今日は選択制DCの留意点についてお話ししてきましたが、「結局、利用した方がお得なの?しない方がいいの?どっち?」と思われたかもしれません。

筆者の考えは

賢く老後の資産形成を始めたいなら選択制DCを利用しよう!

です。

選択制DCの説明会を行うと留意点その①についてよく聞かれることがあります。現役時代に得られるメリットと将来受け取る年金額の減少のデメリットを比較し税金の軽減効果も合わせれば、メリットが上回るシミュレーション結果が出ています。

それにご存知の通り公的年金を受け取れる年齢は年々遅くなっていますし、受取額も年々下がっています。それも加味すると現役時代に得られるメリットはより大きくなる可能性が高いと考えられるからです。

企業型DCは国の法律に基づく自助型の年金です。せっかく用意されている制度は有効に活用して、賢く老後の資産形成を始めてみませんか?

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