福利厚生としておすすめする企業型確定拠出年金をもっと詳しく解説!

確定拠出年金のお金はどのように受け取るの?

最近注目が集まっているiDeCo(イデコ)ですが、その企業版として存在している「企業型確定拠出年金」制度自体は2001年から存在しており、大手企業では当たり前の制度となっております。

日本を代表する年金制度なのですが、内容の難しさから20年経ったいまでも中小企業にあまり広がらずに導入企業数としてはとても少ないのが現状です。

今日はこの企業型確定拠出年金のメリットやデメリットについて解説したいと思います。

1.企業型確定拠出の制度を簡単に説明

企業型確定拠出とは、将来の年金をあらかじめ今社員に積み立ててもらう制度になります。将来会社から例えば、1000万の支払いますよと約束していたら、会社側は必ず将来退職時に1000万を支払うことになります。でも、その退職金を今支払うことで社員が運用しながら自分の年金として確定した額を受け取るという制度になります。

将来どうなるか分からない退職金より、自助努力で増やしていける積立はとてもおススメです。

2.企業年金の制度設計は柔軟にできる

最近話題にあがるのが「選択制」といって、社員が自分の給与の中からいくらお金を積み立てるか決められる制度。

会社からお金をさらに上乗せして出すこともできますし、社員が自分の給料から積み立てすることもできる制度です

「選択制」の場合は会社として用意する退職金はありませんが、所得税や住民税のメリットを受けながら積み立てをできる制度になります

選択制の給料の例になります

この制度は社会保険の適正化にもつながるので、メリットが大きくなります。制度に詳しい経営者の方なら、ピンと来る方もいらっしゃると思います。社会保険料は労使折半のため、社員が積み立てをしてくれた結果、会社負担も減るという一面があります。

3.メリットを紹介

先ほどは社会保険のメリットについて書きましたが、選択制のメリットをまとめました。

  • 所得税と住民税が安くなる
  • 運用益は非課税
  • 退職所得控除が利用できる
  • 会社員だと最大55,000円/月の積み立てが可能※適用できない場合もあります
  • 社会保険料の適正化(2に掲載)

という内容になります。

所得税と住民税に関しては、全額所得控除の対象なので、保育料や幼稚園(未満児)高校などの授業料の算定に関わる税金を下げる働きもあります。会社員の方が1か月55,000円ずつ掛け金を積み立てした場合ですと、

1階級下がることも期待できます。すなわち、確定拠出年金をきちんと計算して積み立てすると保育園や幼稚園、高校の費用が安くなるかもしれないということ。

年利30%以上を実現することも

減税の戻り額を利子と考えれば年利30%以上を実現することもできる、優秀な貯金なのです。銀行にお金を入れておくくらいなら、毎年この制度で銀行の中身を移し替えるだけで利率のいい貯金に返信します。

確定拠出の定期預金ならペイオフ対象

もちろん確定拠出で定期預金を選択した場合にはペイオフの対象になります。

今の内容は運用を入れずに書いた内容になりますが、今度は運用についてのメリットに触れていきます。

非課税ってなんのこと?

運用に関してもNISAよりも毎年の掛け金額の上限は少ないですが、全額非課税になります。通常投資で出た利益は20.315%の税金がかかるのですが、確定拠出年金ではそれがかかりません。

イメージ、10万儲けたらそのうちの2万が税金で引かれることになります。確定拠出年金ではその2万の税金がかからないということになります。しかも全額がその対象なので、使わない手はないのです。

今まで税金面でのメリットを2つ説明してきましたが、3つ目の税金メリットは退職所得控除を利用できることになります。

退職所得控除は退職しても有効になる

退職所得控除の年数を企業型の確定拠出年金でも適用できることになります。またこの退職所得控除は転職しても持ち運べるというメリットもあります。

企業型の上限金額を設定することも可能

2でも書いた内容になりますが、企業型については上限額55000円を適用できる点もメリットです。

社会保険料が高い場合には1~2等級の削減効果が出ることもあります。ご本人の社会保険料の額を調整できるようになります。

もちろん、役員さんも加入できますので、企業型確定拠出の社会保険の適正化と大幅な非課税枠を使わないのはもったいないです。会社も社員も嬉しい制度と言えますね。

こんな裏技も知っておきたい

筆者はこの制度で年間の社会保険料を10万以上削減したこともあります。特に育休明けのお母さんは、養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置といって

収入が減っても、育休前の厚生年金の金額を子供が3歳になるまで適用してもらえます。こういう制度と使えば、メリットも出やすくなります。もう少し詳しく説明すると

育休前の給料額が20万、育休後時短になり、給料が16万になっても、厚生年金の記録は20万になります。ここで、選択制も使えば厚生年金には20万の記録のままというわけですね。

ちょうど保育料にも影響する時期ですし、仕組みが分かれば育休明けのお母さんも収入減になっても仕事に意欲がわきます。

労働力不足の時代ですので、社員にも会社にもメリットがある制度を使い、満足度を向上させられて、お金の勉強もできて一石二鳥になります。

4.デメリットを紹介

先ほど社会保険料について書きましたが、社会保険料が適正化するということはその分将来もらう年金の額が減ったり、そのあと転職や育休を控えている方、病気で傷病手当金を利用する方は、算定額が下がり、損をすることもあります。

事前に分かっていれば対処できることもありますし、利用する時期についても検討することにより、よりメリットを出しやすくなります。

企業型は、基本的に一度始めたら転職するまでは拠出を止められないデメリットもありますが、金額は調整できますし老後資金と割り切って、銀行の貯金を移し替えるだけで年利30%以上を実現できるかもしれないので、それだけでもとてもいい制度だと感じます。

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付録 確定拠出年金の法改正まとめ ― 押さえておきたい2022年度法改正 3つのポイント
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